一戸建て防水工事費用相場|種類別解説
「家の防水工事が必要だけど、費用がどれくらいかかるのか不安…」そんな悩みをお持ちのあなたへ。この記事では、一戸建ての防水工事費用相場を種類別に詳しく解説します。ウレタン防水、FRP防水、シート防水、アスファルト防水など、それぞれの防水方法の特徴や費用相場をわかりやすく紹介します。さらに、ベランダ、屋上、外壁といった部位別の防水工事費用目安も掲載しているので、具体的な費用イメージが掴みやすくなります。この記事を読めば、防水工事の種類や費用について理解し、安心して工事を依頼できるようになるでしょう。
一戸建ての防水工事費用相場|種類別解説
防水工事は、建物を雨水や水から守るための重要な施工です。防水工事には、大きく4つの種類があります。
- ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する方法です。優れた柔軟性と接着性を持ち、複雑な形状にも対応できるため、ベランダや屋上などによく用いられます。
- FRP防水は、ガラス繊維強化プラスチックを用いた防水方法です。強度が高く、耐久性に優れているため、工場や倉庫などの大型建築物に適しています。
- シート防水は、防水シートを貼り合わせて防水層を形成する方法です。種類が豊富で、用途に合わせて最適なシートを選択できます。比較的施工が容易なため、住宅やマンションなどの一般建築物によく用いられます。
- アスファルト防水は、アスファルトを主成分とする防水シートを用いた防水方法です。耐候性、耐水性に優れ、価格も比較的安価なため、多くの建築物で採用されています。
ウレタン防水の費用相場
ウレタン防水は、ウレタン樹脂を用いた液状の防水材を塗布し、乾燥させることで防水層を形成する工法です。既存の防水層上に、室外機や外部配管などの付帯設備が設置されている複雑な形状にも対応できます。比較的低コストなことから、一般的な防水工事として広く採用されています。
施工方法としては、下地の状況に合わせて密着工法、メッシュ工法、通気緩衝工法のいずれかを選択し、適切な工法で施工を行います。ウレタン防水の耐用年数は、一般的な条件下で10年から13年程度とされています。費用は、施工面積や条件によって異なりますが、概ね6,000円から8,000円/m2程度です。
FRP防水の費用相場
FRP防水は、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforceed Plastics)を用いた防水工法です。この工法では、液体のポリエステル樹脂に硬化剤を混ぜて、ガラス繊維などの補強材を一体化させることで、耐久性に優れた塗膜防水を実現します。FRP防水は、軽量で耐衝撃性や耐摩耗性に優れているため、ウレタン防水に次いで人気が高く、多くの建築物で採用されています。
FRP防水の耐用年数は、適切な施工とメンテナンスが行われた場合、一般的に10~15年程度とされています。ただし、実際の耐用年数は、建物の構造や使用環境、施工品質などによって大きく左右されます。
FRP防水の費用は、施工面積や使用する材料の種類、施工の難易度などによって異なりますが、一般的な価格帯は㎡あたり6,500円~8,500円程度です。
シート防水の費用相場
塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂を素材としたシート状の防水材を用い、1枚で防水層を形成する工法です。耐久性と耐摩耗性に優れ、シートをそのまま被せるため、下地処理を最小限に抑えられます。施工方法は、下地の状態に合わせて接着工法と機械的固定工法のいずれかを選択できます。シート表面は凹凸がなく滑らかであるため、汚れが溜まりにくく、清掃も容易です。ただし、付帯設備の存在や施工場所の形状が複雑な場合は、施工が困難になる場合があります。また、経年劣化に伴い硬化し、破断しやすくなるというデメリットも存在します。塩ビシート防水の耐用年数は一般的に12〜15年程度とされています。費用は、1㎡あたり6,000〜8,000円程度です。
アスファルト防水の費用相場
アスファルト防水は、合成繊維不織布にアスファルトを浸透させ、コーティングしたシート状の防水材を複数層に重ねて施工する工法です。 この工法は、仕上がりが平坦にならないため、歩行を想定しない場所での施工に適しています。 アスファルト防水は、施工方法によって熱工法、トーチ工法、常温工法の3種類に分類され、それぞれの用途に合わせて適切な工法が選択されます。 施工中には臭気や煙が発生するため、居住者がいる場所、例えばバルコニーのリフォームなどには、通常は採用されません。 アスファルト防水の耐久年数は、およそ12年から20年程度です。 アスファルト防水の費用は、概ね1平方メートルあたり6,000円から8,000円程度となっています。
ベランダの防水工事費用目安
ベランダのウレタン防水工事は、雨漏り防止や劣化対策に効果的な改修工事です。ベランダの広さや既存の防水層の状態、付帯設備の有無などによって費用は変動しますが、約20m2のベランダの改修費用を例に、一般的な工事内容と費用をご紹介します。
工事内容 | 数量 | 単価 | 金額 |
高圧洗浄 | 一式 | 30,000円 | 30,000円 |
下地処理 | 一式 | 50,000円 | 50,000円 |
足場設置 | 一式 | 120,000円 | 120,000円 |
ウレタン防水 | 20m2 | 8,000円/m2 | 160,000円 |
処分費 | 一式 | 20,000円 | 20,000円 |
既存の防水層の状態によっては、下地処理費用が変わる場合があります。既存の防水層が劣化していない場合は、下地処理費用を抑えることができます。また、ベランダに付帯設備があっても、ウレタン防水は施工可能です。ただし、ベランダから雨漏りが発生している場合は、壁やサッシとの取り合い部の処理を丁寧に実施する必要があります。雨漏りが発生する前に、ベランダ防水のメンテナンスを行うことで、費用を抑えることができます。
屋上の防水工事費用目安
一戸建ての屋上防水工事にかかる費用は、工事内容や面積、使用する材料によって大きく変動します。ここでは、約100平方メートルの屋上をウレタン防水工事(通気緩衝工法)で改修する場合の費用を例に、内訳と費用目安を詳しく解説します。
具体的な費用内訳は以下の通りです。
工事内容 | 数量 | 単価 | 金額 |
高圧洗浄 | 100m2 | 300円/m2 | 30,000円 |
下地処理 | 一式 | 50,000円 | 50,000円 |
足場設置 | 一式 | 130,000円 | 130,000円 |
ウレタン防水(通気緩衝工法)平場 | 100m2 | 7,000円/m2 | 700,000円 |
ウレタン防水(メッシュ工法)立上り | 40m | 5,000円/m | 200,000円 |
脱気筒設置 | 2個 | 20,000円/個 | 40,000円 |
改修用ドレン設置 | 2個 | 25,000円/個 | 50,000円 |
処分費 | 一式 | 20,000円 | 20,000円 |
上記の費用はあくまで目安であり、実際の費用は建物の構造や状態、使用する材料、工法によって異なります。雨漏りなどの問題がなく、既存の防水層が劣化していない場合は、下地処理費やウレタン防水の立上り部分が削減される可能性があります。また、既存の防水層が良好な状態であれば、平場部分にウレタン防水(密着工法)を採用することで、費用を抑えることができます。
屋上防水工事は、建物の耐久性と安全性を維持するために非常に重要な工事です。費用面だけでなく、信頼できる業者を選んで、適切な工事を依頼することが大切です。
外壁の防水工事費用目安
建物の外壁を保護する塗装工事には、一般的な外壁塗装と防水性能を高めた外壁防水塗装の2種類があります。外壁防水塗装は、外壁塗装よりも費用が高額になる傾向があります。
一般的な外壁塗装では、シリコン塗料などの一般的な塗料を使用し、価格は㎡あたり2,500円から3,500円程度です。一方、防水性能の高い塗料を用いた外壁防水塗装は、㎡あたり6,000円から7,000円程度と、一般的な外壁塗装よりも高額になります。
一戸建て住宅の場合、一般的な外壁塗装はシリコン塗料を使用した場合、約100万円程度で済むことが多いです。しかし、外壁防水塗装を行う場合は、約120万円から130万円程度かかります。
外壁がサイディング材で構成されている場合は、防水塗装工事は行いません。サイディングの場合、目地やサッシ周りのコーキングを打ち替え、サイディング表面を塗装することで、外壁の保護を行います。
防水工事費用の解説まとめ
一戸建ての防水工事は、建物の寿命を大きく左右する重要な工事です。この記事では、防水工事の種類別に費用相場を解説しました。それぞれの防水工事に適した素材や施工方法、メリット・デメリットなどを理解することで、自分に合った防水工事を選ぶことができます。家の状態や予算に合わせて最適な防水工事を行い、快適な住環境を実現しましょう。
営業エリア | 多治見市、土岐市、可児市、その他名古屋市など |
事業内容 | 外壁塗装、雨漏り防水工事、水回り工事、内装リフォーム、電気工事 |